ウゴパン連載企画

こくしかん人図鑑 先生編

国士舘で見かける先生や友達は実は別の顔を持っていた! ココでは意外な素 顔を持つこくしかん人を紹介します。新たな発見が新しい出会いを生むかも。

vol.21 越地 福朗講師<理工学部電子情報学系>

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学生の内に見る個性とヤル気——
まるで異色の輝きを放つ不協和音のよう!

21号掲載 2011年10月31日発行
※掲載情報は本誌発行時のものです。

 越地先生は、コードレスで電力供給や充電が可能になるワイヤレスエネルギー伝送や体表面を流れる微弱な電流を利用した人体通信といった、 “あったらいいな”を形にするべく研究を重ねている。話を聞く限りではまるでSF映画の世界であり、しかし現実に手が届きそうなところまで研究開発は進んでいるとか。 未来志向で夢のある話だが、もともと企業の研究所に勤めていた先生が大学の研究室に入ったのも未来志向ゆえのこと。「企業では研究成果を製品にして利益を得なければならないので、 せいぜい2~3年先を見越したことしかできません。でも、大学なら5年とか10年先の未来を見すえた研究ができる。研究が成功しても技術が追いつかなければ実用化は難しいですが、 いつかは役に立つ時がきっとくるんです」。

 趣味はクラシック音楽の作曲。仕事では人の役に立つ技術を創り、趣味では音楽を作る。とことん創造することに魅入られているのだろう。作曲をはじめたのは中学時代だった。 「高校時代には少し音大の先生にも習いました。オーケストラを想像すればわかるようにクラシックは楽器の数がとても多く、楽器ごとに旋律や和音展開を考えなければいけないんです」。 1曲のために50もの楽器の構成やハーモニーを考えなければならないこともあるそう。バンドの作曲とはスケールが桁違いだ。ならば楽器の一つでも習っていたかというと、 「幼稚園で開いていたピアノ教室に少し通っただけ。子供の頃からテレビで聞いたCMの曲やCDなど、聴いただけでピアノを弾けてしまうんです」。曲を聴いただけで弾けてしまう、 ある意味で選ばれし能力を持っていた先生は、音楽の道を志し作曲の勉強までしたが、将来を考え大好きだった理科の道を選ぶ。音楽は趣味にとどめることにした。

 「最近の曲には意図的かつ効果的に不協和音が使われています。不協和音はそれだけを聴くと耳触りで不安定な和音に感じるかもしれませんが、 不協和音を聴いた後にきれいな和音を聞くと、安心感が出て、心に響く和音展開になる。人間も不協和音のような型にはまらない人は嫌われたりしますが、 その個性の強さはその活かし方によって、周りとは異なる輝きを放つようになると思うんですよ」。実際、国士舘の学生のそんな個性やヤル気を日々感じている、と語る先生。 不協和音になぞらえた、みんなへのエールは心に響いただろうか?

越地 福朗 KOSHIJI FUKURO
1979年生まれ。千葉県出身。東京大学大学院新領域創成科学研究科人間環境学専攻博士後期課程修了。博士(環境学)。専門分野は電磁波工学、 人間人工環境学。東大博士課程在籍中は、仕事との二足のわらじだったため、平日夜と土日に勉強していた。当時を振り返って、「それはもう大変でしたよ。 休みがないから疲れがたまっちゃって」。博士論文の審査会前の睡眠時間は1~2時間。満腹になると眠くなってしまうため、食事の量まで減らしていたそうだ。